ミャンマーの人口は、約6,000万人(2011年)おり、世界第25位の人口となります。タイ、ラオス、中華人民共和国、インド、バングラデシュといった多くの国と国境を接し、多民族国家を形成しています。主な民族としては、ビルマ族、カレン族、カチン族、カヤー族、ラカイン族、チン族、モン族、ヤカイン族、シャン族などがおり、ミャンマー国内には全部で135の民族がおります。中でもビルマ族は、ミャンマーの人口の約3分の2を占めており、3,000万人を越えています。それぞれの民族は、基本的にそれぞれの州におり、独自の文化を築き発展してきました。ただ最近では、各州から離れ、ミャンマー第一の都市であるヤンゴンや、マンダレー、ネピドーなどへ出てきて、働く人も多くなってきました。
 つまり、皆さまが不動産を探され、ミャンマーで住まれる際の隣人が、それぞれ独自の文化を持ち、それぞれ独自の価値観を持った、民族出身の方である可能性がある、ということです。また、例えばヤンゴンに、事務所を構えられ、現地で雇う従業員の方が、ミャンマーで人口の多数を占めるビルマ族のみではない、ということです。それぞれの民族には独自の文化があり、私たち外国人が、各民族の方達と接する際には、相手の文化を尊重し、不要な衝突を避けるべきです。また従業員同士での衝突も避けるよう注意を払う必要も考慮しなければなりません。
 ただ基本的に、ミャンマーの人々は、民族ごとの違いはそれぞれありますが、総じて人懐こく、あまり自己主張が強くなく、相手を立てて円滑に物事を進めようとする姿勢の人が多いです。

 ところで、ヤンゴンの街中などで見かける日本人に似た顔立ちの人々は、主にビルマ族やシャン族であることが多いです。ミャンマーの人々を顔立ちで分けると、インド系と中華系に大きく分けることができます。ヤンゴンの市内では、インド系の人々が集まる地区があり、また中華系の人々が集まる中華街もあります。インドや中国といった隣国の影響を強く受けているのが分かります。
 ミャンマーで不動産を探される際は、物件自体の特徴、例えば、間取りや広さ、周辺環境などの点には当然注意されるかとは思いますが、それらに加えミャンマーが多種多様な民族で構成されている国であることを覚えておかれ、物件や地域を確認されると、実際に、ミャンマーで生活を始められる際には、より良いスタートが切れるのではないでしょうか。